WindowsでIV32コーデックを使って動画を見る方法

かつて、Ogg theoraのようなフリーのコーデックが無かったころのお話。ゲームのムービー等には、Windowsに標準搭載されていて、画質が安定しているコーデックが好まれていました。このとき比較的よく使われていたのがIntel Video、通称Indeoです。Windows VistaやWindows 7では、このコーデックがシステムフォルダに同梱されているにも関わらず、Indeoで圧縮された動画を再生できません。コーデックはあれど、システムに登録されていないからです。このため、Indeoを使っていた昔のゲームを動かすと、ムービーパートが視聴できないエラーが起きて物悲しい思いをすることになります。

そこで、Indeoコーデックをシステムに登録する方法を紹介します。方法は至ってシンプル。ファイル自体は既に存在するので、レジストリにその情報を書き込むだけです。

ここで注意しなければいけないことが1つあります。Indeoコーデックは32bit版しか存在しません。そのため64bit版のWindowsを使っている方は、レジストリの登録先を"Wow6432Node"に変えなければなりません。もちろん、64bitアプリケーションからは使えませんので、再生には32bitアプリケーションが必要になります。

以下はIntel Video 3.2(IV32)とIndeo5のレジストリ設定例です。そのまま使えるように、32bit(x86)と64bit(x64)用も含めて4種類用意しました。ご自分の環境に合ったものをメモ帳にコピー&ペーストし、"IV32_x86.reg"と言うようなファイル名で保存して下さい。出来たファイルをダブルクリックするだけでIndeoが登録されるようになっています。Indeo4(ir41_32.ax)は試していませんので、使いたときは例を参考にして修正を加えてください。

Windows Registry Editor Version 5.00

;IV32 for 32bit Windows (IV32_x86.reg)

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Drivers32]
"vidc.iv32"="ir32_32.dll"
Windows Registry Editor Version 5.00

;IV32 for 64bit Windows (IV32_x64.reg)

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Drivers32]
"vidc.iv32"="ir32_32.dll"
Windows Registry Editor Version 5.00

;IV50 for 32bit Windows (IV50_x86.reg)

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Drivers32]
"vidc.iv50"="ir50_32.dll"
Windows Registry Editor Version 5.00

;IV50 for 64bit Windows (IV50_x64.reg)

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Drivers32]
"vidc.iv50"="ir50_32.dll"

これで、あっさりとIndeoコーデックが有効になったと思います。しかし、後方互換性のためだけに残されている古いコーデックなので、今後はなるべく使わないに越したことはありません。

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