HDS722020ALA330 2TBの性能、HDDの今後の展望

HGST(日立)製2TB HDD HDS722020ALA330を購入してベンチマークを取ってみましたので、使用感をレポートしつつ今後のHDDの役割について考察したいと思います。価格が下落してきた今だからこそ、将来的なことも考えて見ましょう。

HGST製HDS722020ALA330は回転数7200rpm、キャッシュ32MB、400GBプラッタ5枚を使った2TB HDDです。ですが、現在の1プラッタ最高容量は500GBですから、プラッタ枚数が多い分、発熱と電力消費量が少々高くなっています。それでも、2009年10月現在、最安値16800円を記録し、BD-Rを含む、どのリムーバブルメディアよりもビット単価が低くお買い得です。容量も2TBの壁と言われている2TiBを超えておらず、厳密には1.8TiBであるので、現行のサポートOS全てで、そのまま使えることも大きなメリットです。

では、ベンチマークを見ていきましょう。

ベンチマークはCrystalDiskMark 2.2とHD Tune 2.55を使用しています。使用マシンはC2D E8500 3GHz、メモリ8GB、Windows Vista 64bitです。比較対象はWestern Digital WD5000AAKS 500GB、160GBプラッタ3枚、回転数7200rpm、キャッシュ16MBです。

WD5000AAKS

WD5000AAKS CrystalDiskMark 2.2ベンチマーク結果

WD5000AAKS HD Tune 2.55ベンチマーク結果

HDS722020ALA330

HDS722020ALA330 CrystalDiskMark 2.2ベンチマーク結果

HDS722020ALA330 HD Tune 2.55ベンチマーク結果

2TB HDDのほうは400GBプラッタのおかげかシーケンシャルな読み書きに優れています。その代わり細かいファイルのランダムな読み書きは少々苦手な様子。大きなファイルを扱うビデオ編集等に最適なようです。私が暫く使ってみた感じでは、小さな文書ファイルを扱ったとしても、パフォーマンスの低下は実感できませんでした。バックアップも含め、あらゆるファイルを放り込んでしまって構わないと思います。

さて、HDDは普及価格帯に限って言えば、そろそろ容量が頭打ちになりそうな雰囲気です。500GBプラッタ5枚を使った2.5TB HDDが出た後はどうなるか分かりません。TDKが磁気ヘッドを改良し1プラッタ640GBを実現したそうですが、それでも1HDD最大3.2TB。容量の伸び率は明らかに鈍化しています。今後、扱うデータ量が増えていったとしても、2.0~3.0TBのHDDを買い足して行くしか道がない可能性があります。そうなると、HDDは固定ディスクとしての地位をSSDに譲り、USBメモリやDVD-Rと同種のリムーバブルメディア化するかもしれません。eSATAやUSB、LAN接続の外付けHDDとして、一人で何基も所有するのが当たり前の時代が来るでしょう。

ここで問題になるのが、HDDの耐久性、保管方法、廃棄に伴う環境コストです。

DVDやUSBメモリは万が一落としてしまっても、早々データが読み込めなくなる事はありません。ですが、HDDは物理稼動部分が多い精密機器です。少々の衝撃でも、あっと言う間に故障してしまいます。取り扱いには細心の注意を払いましょう。

保管方法も難しいです。風通しの良い、埃や湿気が少ない場所に置かねばなりません。磁気を帯びた機器なので、それらにめっぽう弱いです。長期間保存するときは、乾燥剤のシリカゲルと一緒に購入時に入っていた静電気防止袋に入れておきましょう。このように書くと、PCの中のほうが埃っぽく、寒暖の差で湿気も多いではないか、と思われるかもしれません。しかし、定期的に通電して動かしているのなら、埃は吹き飛び駆動熱で湿気も蒸発するため、気にしなくても大丈夫です。

最後に一番厄介な廃棄です。HDDは永久的に使えるわけではありません。何れ故障し廃棄しなければならなくなります。自治体によっては不燃ゴミではなく、有料のリサイクルゴミに指定されているかもしれません。従来のリムーバブルメディア、SUBメモリやDVD-Rよりも大きく、明らかに廃棄コストが高くなります。また、金属を多用しているため、不燃ゴミとして埋めてしまうのは資源的にも勿体無いです。購入価格ばかりを重視せず廃棄コストも含めて考えたほうがいいでしょう。

総括。DVD-RやBD-Rは記録するデータの肥大化から分割書込を余儀なくされ、積み重なったメディアの中から目的物を検索しなければなりません。その煩わしさから次第に姿を消していくでしょう。そして、大容量低価格化したHDDへあらゆるデータを保存する人が急速に増えてくると思われます。そのとき意識しておきたいことは、購入から廃棄までのトータルコスト。計画的にHDDを増やしていきましょう。