2010年、今こそIE6のサポートを打ち切るチャンス

日進月歩のIT業界では、ハードもソフトもウェブも目まぐるしく変化しています。2009年は、マイクロソフトの新ブラウザIE8、更に新OSのWindows7が登場し、PCの買い替えが促進された1年でした。この傾向は2010年以降も続きそうです。そこで、これを機会にウェブサイトの対応ブラウザも見直してみては如何でしょうか。今こそ開発者を散々苦しめてきたIE6のサポートを打ち切る絶好のチャンスです。

IE6は2001年に公開された古いブラウザで、Windows XPに標準搭載されています。そのため、何の疑問もなくIE6を使い続けている人が数多くいました。ですが、昨今のウェブサービスの広がりと共に使用者が激減し、2009年12月現在、全ネット人口の20%程度です(Net Applications調べ)。1年前と比べると実に10%も減ったのです。youtubeやtwitterではIE6のサポートを打ち切り、他ブラウザへの移行を促しています。「最早セキュリティアップデートのみの化石ブラウザでは、新技術を使うには力不足」と、突き放した格好です。つまり、これまでは腰の重い閲覧者の環境に合わせてサイトを構築するのが一般的でしたが、魅力的なウェブサービスのおかげで、閲覧者が環境を整えざるを得ない立場になったのです。

また、2010年初頭も猛威を振るっているGumblarウィルスの感染騒ぎで、閲覧者のセキュリティ意識も高まっています。セキュリティソフト無し、若しくは古いブラウザでのネットブラウジングがどれだけ危険か、身を持って体験していることでしょう。常に最新の環境にアップデートすることを心がけていれば、自ずとIE6は使わなくなります。

そこで、この流れに乗じて我々もIE6のサポートを打ち切ってしまいましょう。古いブラウザのために時間を割くのにはコストがかかります。そのコストを新しいことに使った方が有意義だと私は思うのです。PCの買い替え需要、ウェブサービスの活性化、セキュリティ意識の高まり、この3つがきっと追い風になってくれることでしょう。

Share