Visual Studio 2008 Express Edition SP1へのアップグレード注意点

Visual Studio 2008 Service Pack 1が2008年8月11日にリリースされました。旧製品をお使いの方はアップグレードを推奨します。Standard Edition以上であれば、SP1単体をダウンロードしインストールすればOKです。

Visual Studio 2008 Service Pack 1 および .NET Framework 3.5 Service Pack 1 (Microsoft)

しかし、Express Editionは、面倒なことに旧製品をアンインストール後、このSP1を再インストールをしなければなりません。そこで、Visual Studio 2008 Express Edition with SP1のアップグレード時に注意するべき点を4つ挙げます。

Visual Studio 2008 Express Edition with SP1 (Microsoft)

  1. アンインストールするもの
    最低限、Microsoft Visual Studio 2008 Express Edition本体。その他、念のためVisual Studioに関連する全てのコンポーネント。例えば、Visual C++であれば、Express Tools for .NET Framework、Express Tools for Win32、Headers and Libraries。また、Express Edition with SP1には.NET Framework 3.5 Service Pack 1も含まれています。.NET Framework 3.5、.NET Framework 3.5 Language Pack - 日本語もアンインストールしておいたほうがいいでしょう。アップデートによってゴミファイルが残ってしまうのを防ぎ、クリーンインストールを目指すためです。
    アンインストールするコンポーネント
  2. SP1にはSQL Server 2008 Express Editionが同梱されている
    旧製品にはなかったSQL Server 2008 Express Editionが同梱されています。SQL Serverに興味が無いのであれば、インストール オプションでチェックを外しておきましょう。また、このチェックを外しても、Microsoft SQL Server 2008 Management Objects、SQL Server System CLR Typesがインストールされてしまいます。インストール完了後に[プログラムのアンインストールまたは変更]から削除してください。
    SQL Server 2008 Express Editionが同梱されている
  3. HDDにテンポラリが残っている場合がある
    HDD内にExpress Edition SP1のインストール用作業ファイルが消されず大量に残ってしまう場合があります。途中でインストールを中止した、若しくはオンラインインストールをした時に特に顕著ですが、それ以外のケースでも起こります。HDDのルート(C:\やE:\)やC:\Users\<ユーザ名>\AppData\Localに、見慣れぬファイル、フォルダが残っていないかチェックしてみてください。インストール前に元から存在するフォルダを予め確認しておくといいでしょう。
  4. 製品の登録
    30日以内に製品の登録が必要です。旧製品の登録キーは使えませんので新たに取得してください。Visual Studio 2008 Express Editionを起動し、[メニュー]-[ヘルプ]-[製品の登録]から手続きが可能です。
    新たに製品の登録が必要

それでは、よきプログラミングライフをお楽しみください。

Windows+ペンタブレットで現れるスクリーンキーボードを非表示にする方法

Windows Vistaにワコムのペンタブレットドライバをインストールすると、ログイン画面にスクリーンキーボードが表示されるようになります。また、デスクトップ画面に手書き文字入力ウィンドウも現れます。これらはタブレットPC用の機能で、キーボードが接続されていない環境において真価を発揮します。しかし、立派なキーボードを備える据え置き型のデスクトップPCでは不要な存在。目障りに感じる人も多いのではないでしょうか?

ログイン画面に表示されたスクリーンキーボード

そこで、このスクリーンキーボードと手書き文字入力ウィンドウを非表示にする方法を紹介します。

  1. [スタート]-[コントロールパネル]-[プログラム]-[プログラムと機能]-[Windows の機能の有効化または無効化]をクリック。
  2. UACが反応したら、ウィンドウの内容を確認後、続行ボタンを押す。
  3. 暫く待機するとWindowsの機能一覧が列挙される。
  4. [Tablet PC オプション コンポーネント]のチェックを外し、OKボタンを押す。
  5. Vistaの指示に従って再起動。

Windowsの機能一覧

これで、邪魔なスクリーンキーボードと手書き文字入力ウィンドウが消えました。思う存分、ペンタブレットを使って創作活動に励んでください。

スクリーンキーボードが削除されたログイン画面

ちなみに、この方法を行うとSnipping Toolというデスクトップキャプチャソフトも消されてしまいます。よく使っていた方は要注意です。もっとも、キャプチャ範囲を指定して画面を切り出すだけのツールなので、Paint.NETのような画像編集ソフトで代替したほうがいいでしょう。

PhysX対応GeForceドライバで物理演算を体験してみた

GeForce Experience Pack (Power Pack - www.nvidia.co.jp)

GPU上で物理演算を実行可能にするPhysX対応GeForce Driver 177.83が、NVIDIAからリリースされました。それに伴って、PhysXを体験出来るアプリケーション一式が、Power Packとしてキャンペーンサイトで公開されています。そこで、我がPCのGeForce8800GT 512MBで実際に動かしてみました。ちなみに、PhysX対応GPUはGeForce8800以降から。それ以前のものでは機能しません。

  • Fluids(流体):技術デモ
    鉄砲水のごとく勢いよく水が流れ出します。ソフトウェアエミュレーションだとコマ送りになるほど重い処理が内部で行われています。ソフトウェアエミュレーションとハードウェア支援によるCPU使用率、GPU温度の差は、後者のほうが+14%、+12℃でした。CPU使用率が上昇した要因は、GPGPU支援により計算負荷が軽減され、描画回数が増えたからでしょう。何にせよ温度上昇が顕著ですので、PCケースのエアフローに気をつけましょう。
    Fluids技術デモ
  • SNEAK PEAK(スニーク・ピーク):NURIENデモ
    不気味の谷の住人がファッションショーをする中国製デモ。フリルがひらひら靡くと60フレームだったFPSが30フレームまで落ち込みました。GeForce9600GT以上推奨と明記されているので仕方ありません。
    NURIENデモ
  • SNEAK PEAK(スニーク・ピーク):METAL KNIGHT ZEROデモ
    途中で強制終了してしまうので全て検証出来ませんでした。およそ、40から60FPSの範囲で描画されていました。
    METAL KNIGHT ZEROデモ

他にもデモはありますが、FPSがどれくらいか把握できませんので割愛します。

まだ、GPGPUは統一規格がないため、今回のPhysXハードウェアアクセラレーションをRADEONで実行することは出来ません。GeForceだけの機能です。ですが、近いうちにGPGPU統一APIが策定されると信じています。これが実現すればフレキシブルに演算の負荷を分散できるのではないでしょうか。例えば、CPUに負荷がかかったときはGPUで演算、逆にGPUが悲鳴を上げているときはCPUで演算、というように。この流れで行けば、もっと先の未来では、ハードウェア的にCPUとGPUの区別が無くなるかもしれません。

GIGABYTE提供のLANドライバにウィルス感染疑惑

GIGABYTEが提供しているLANドライバにマルウェアが潜んでいるかもしれません。詳細は以下の通り。

GIGABYTEでは、BIOSの他にマザーボード関連ドライバもダウンロード出来るようになっています。その中のひとつ、蟹のマークでお馴染みのRealtek製LANチップ用ドライバが怪しいです。ファイルはは"motherboard_driver_lan_realtek_8111_vista.exe"。解凍後、BitDefenderで検査してみたところ、"Setup.exe"が"DeepScan:Generic.Malware.P!Pk.F2DDCE78"と判定されたのです。VirSCAN.orgでも36製品中7製品がマルウェアと判断しています。

motherboard_driver_lan_realtek_8111_vista.exeの検査結果 (VirSCAN.org)

もちろん、これらの結果は100%信用出来るものではなく、誤検出の可能性もあります。しかし、誤検出にしては怪しい点が1つあります。なんと、この配布パッケージにはSetup.exeが2つもあるのです。1つはSetup1.exe。InstallShield社の製品です。もう1つは疑惑のSetup.exe。署名は"GIGABYTE UNITED INC."。詳細には"SetupMotoModem MFC Application"という名称。何か胡散臭いです。

Setup.exeの署名はGIGABYTE UNITED INC.Setup.exeの詳細はSetupMotoModem MFC Application

そこで、このLANドライバを、チップ製造元のRealtekからダウンロードしてみました。GIGABYTE提供のドライバよりバージョンが上ですが、INSTALL_VISTA_6208_0808.zipというのが同じものです。解凍して比べてみると、こちらのSetup.exeはInstallShield社のものだけ。GIGABYTE提供のドライバは明らかに自社でSetup.exeを改変していることになります。

Realtek公式ドライバのファイル構成GIGABYTE配布ドライバのファイル構成

何にせよ、マルウェアの疑いがかかっている以上、このSetup.exeを実行するのは躊躇われます。今後はチップ提供元のRealtekからドライバをダウンロードしてくるのが最善かと思われます。

NECがブラクラサイトとしてリニューアル!?

修正されました。

http://www.nec.co.jp/ (リンクはしません)

NEC公式サイトでブラウザがクラッシュ

2008年8月9日現在、NECの公式サイトがブラクラと化しています。興味本位で踏まないでください。IE7、Firefox3、Opera9.5、どれでアクセスしても固まります。TOPページのフラッシュが原因です。Flash 10 beta2なら大丈夫だったと言う報告があります。

OK、ブラクラゲット。
          ∧_∧
    ∧_∧  (´<_ `  ) 流石だよな俺ら。
   ( ´_ゝ`) /   ⌒i
   /   \     | |
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__(__ニつ/  FMV  / .| .|____
    \/____/ (u ⊃
      ガガガガ・・・・

今や、Flashはブラウザにとって無くてはならないプラグインです。しかし、このプラグインの存在が、ブラウザ管轄外の脆弱性に繋がっているのも事実。リッチコンテンツの標準化と、プラグインの安全性向上。この2つが急がれます。

また、コンテンツ制作側のチェック体制強化も重要課題です。企業の顔とも言える自社サイトがフリーズを誘発してしまっては大問題。ミッションクリティカルな業務で起きたら、と思うと恐ろしいです。益々のチェック体制強化に努めてもらいたいですね。