Thunderbirdのアップデートに失敗したときの対処法

オープンソースのメールソフトThunderbird。先日、久々にアップデートされたのですが、ソフトウェアの更新に失敗してしまいました。何度リトライしてみても上手くいきませんでした。今回はそのような状況になったときの対処法を紹介します。

私が遭遇したのは、次のようなエラーでした。

Thunderbirdの更新に失敗

ソフトウェアを正常に更新できませんでした
1つ以上のファイルを更新できませんでした。他のすべてのアプリケーションが終了していること、ファイルの書き込み権限があることを確認の上、Thunderbird を再起動して再度試してください。

しかし、このダイアログだけではどのファイルが更新に失敗したのかわかりません。そこで、エラーの詳細を知るためにlast-update.logと言うテキストファイルを調べてみることにしました。Windows Vistaであれば、次の場所に保存されています。

C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Thunderbird\Mozilla Thunderbird\updates\last-update.log

last-update.logでエラー詳細を調査

どうやら、mozMapi32.dllの更新に失敗している様子。いくつかの文献を漁ったところ、このDLLに関連する障害はMozillaZineに掲載されていました。

Thunderbird 2.0 installation issues (MozillaZine)

If you get a "Error opening file for writing: r\n\r\nmozMapi32.dll\r\n\r\nClick Retry to try again, or\r\nCancel to stop the installation." error message it may be due to a Logitech webcam. If you having Thunderbird set as your default email program in the Quickcam software, Quickcam will not let Mozilla update the file. Disable the webcam (right-click Quickcam icon in system tray and select "Exit") and try again. A drastic alternative would be to rename the mozMAPI.dll file in the Thunderbird program directory. Another approach is to temporarily set Quickcam to use a different email program as default.

つまり、ロジクールのウェブカメラ用ユーティリティであるQcam.exeが起動しているのが原因です。Thunderbirdの更新の際には、一時的にタスクトレイから終了させておきましょう。Qcam.exeを終了させることで、あっさり更新出来ます。

諸悪の根源Qcam.exe無事、Thunderbirdの更新が完了

Qcamにはメール送信機能が備わっているのですが、今回の件で、待機中でも不必要にmozMapi32.dllを掴んでいる行儀の悪いユーティリティだとわかりました。ぜひ、ロジクールには改善してほしいところです。

他のソフト(アンチウィルスソフト等)でも、このようにThunderbirdのファイルを掴んでいるケースがあるかもしれません。もし、アップデートに失敗するようであれば、まずはlast-update.logを参照するところから始めてください。それが問題解決への近道です。