年末の大掃除シーズン。台所の換気扇に注目してみて下さい。油にまみれてギトギトになっていませんか?長年使い続け、油汚れで手に負えないのであれば、思い切って交換してみましょう。ここでは換気扇を自分で交換する方法を紹介します。力は必要ないため、体力に自信のない方でも一人で取り替えられるかと思います。この交換方法をマスターすれば、今後の換気扇掃除も楽になります。
構造さえわかってしまえば、本当に簡単です。
以後、油汚れ写真が続きます。モノクロ画像にしてありますが、食事中等は控えたほうがいいかもしれません。
次の写真は交換前の状態。まずはコンセントを抜きます。解体中にスイッチが入ったり感電したりすると危険なので必ず行ってください。
次に、換気扇のカバーを外します。これは少し力をこめて手前に引っ張ればスルッと取れます。ただ被さっているだけで、ネジで固定はされていません。しかし、稀にカバーの内側に落下防止のための爪が設けてあり、外れにくいことがあります。そんなときは、マイナスドライバーをカバーと壁の隙間に差し入れて、てこの原理で手前に押し上げましょう。コツは、一箇所だけを攻めるのではなく、換気扇の外周を満遍なくこじって、壁とカバーの隙間を少しずつ広げていくことです。
カバーが外れたら、スピンナー(ファンキャップ)と羽根を取り除きます。羽根を手で押さえながら、スピンナーを反時計回りに回せば緩みます。ファンは手前に引いてシャフトから外してください。これで、残るは換気扇本体だけとなりました。
本体は上部二箇所を蝶ネジで固定されています。緩めるには、蝶の形をしたネジ頭を、指先で反時計回りに捻ります。固いときはペンチで挟んで、徐々に捻っていってください。このとき注意して欲しいのが緩める方向。縦に挿さっているのが災いしてか、間違えて逆方向にネジを回し、きつく締めてしまうことがあります。蝶ネジを締めすぎると、家の壁を傷めてしまうので気をつけてください。
さて、古い換気扇が取り除かれ、壁に穴が開きました。穴は木枠で補強されている場合があります。これは取らずに、そのまま使いまわしてください。汚れているようなら綺麗にしておくのもいいでしょう。ただし、木枠は軟らかく傷つきやすいため、くれぐれも金たわしやクレンザーで磨かないでください。防腐剤等が剥がれ落ちて耐久性が減ってしまいます。
いよいよ、ここに新しい換気扇をはめ込みます。取り外した換気扇と同じサイズのものをホームセンターや電気屋で購入してきて下さい。換気扇のサイズは、ファンの直径を基準に選びます。枠のサイズを基準にしがちですが、そちらは気にしなくても構いません。規格で統一されているようです。お値段は3000~6000円くらい。
買ってきましたか?
それでは、新しい換気扇本体をはめ込み、上部を蝶ネジで固定してください。このとき、締めすぎてしまうと先述のように木枠を傷めてしまいます。めり込まないよう、抵抗を感じたら締めるのを止めましょう。丁度、押入れに突っ張り棒を設置するようなイメージです。換気扇を揺すってみて動かないようであればOK。
次は配線の取り回しです。台所は火や熱、湿気が多いところ。コードがブラブラと垂れ下がっていると、火災の原因になり危ないです。長さを調節して、余った部分を換気扇の枠に収めましょう。コードは急激に捻ったり折り曲げたりすると断線や火災の原因となります。無理に力をかけず、ゆっくり癖をつけるような感じで取り回していきます。
羽根をシャフトに挿します。軸受けと羽根の溝が合わさるようにはめてください。溝がずれていると、空回りして使用中に羽根が脱落してしまいます。
羽根を押さえながらスピンナー(ファンキャップ)を取り付け、時計回りに締めます。
ここで一度コンセントを挿して動作テストをしましょう。問題なく動くようなら、最後にカバーを被せます。コードを挟み込まないように注意。
以上で交換が終わりました。我が家では更にフィルターを取り付けました。これで換気扇自体が汚れる可能性が軽減されます。既に1ヶ月使っていますがファンは綺麗なまま。代わりにフィルターが褐色がかってきました。毎日使うなら交換目安は約3ヶ月だそうです。
フィルターの交換時にファンやカバーをアルカリ性の油汚れ落とし洗剤で洗うと長持ちします。
アルカリ性洗剤は素手で扱うと手の油脂まで剥がれ落ち、肌が荒れ爪が割れてしまうので、使い捨ての安いゴム手袋をはめましょう。100枚(50双)で1000円前後かと思います。
それでは、良き年末を。