エレクトロニック・アーツ(EA)は、2009年04月16日以降、新作を含むPCパッケージの日本国内店舗での販売を終了しました。
エレクトロニック・アーツ,PCゲームのパッケージ販売を終了 (4gamer.net)
新作及び既発売PCパッケージゲームソフトの店舗販売について (EA)
エレクトロニック・アーツ株式会社は、2009年4月16日以降に発売いたします弊社新作PCパッケージゲームソフト(新作商品)につきまして、PCパッケージゲームソフトをお取扱いの日本国内既存店舗への販売を終了させていただくこととなりました。
パッケージ販売を全て終了して、Steamのようなオンライン配信のみになるのでしょうか?海賊版対策や流通コストを考えると、十分に頷ける動機です。この不況下、コスト削減と最大限の利益追求は合理的で理に適っています。しかし、どうも、そこまで極端な舵取りをしたわけではないようです。4gamerの記事では今後の事に関して不明のままでしたので調べてみました。
丁度、4月16日は「ゴッドファーザー Ⅱ」の発売日。このソフトから店頭販売されなくなります。
それでは、どのような販売方法に切り替わったのでしょうか。答えは先述の告知と同日に発表されたEAのニュースにありました。
エレクトロニック・アーツ株式会社は、2009年4月16日以降に発売いたします弊社新作PCパッケージゲームソフト(新作商品)につきまして、アマゾン・ドット・コム インターナショナル セールスインクが運営管理するWebショッピングサイト「Amazon.co.jp」のみで販売をおこなわせていただくこととなりました。
尚、2009年4月15日以前に発売されておりますPCパッケージ商品の一部につきましても、引き続き同サイトにて発売を行ってまいります。
つまり、PCパッケージについては、直販サイト EAストアとAmazon.co.jpの2ヶ所でのみ限定販売すると言う事。Amazonの商品ページに、「Amazon.co.jp 専売商品」とあることからも確かなようです。また、これは日本国内に限った話であり、海外では店舗販売が継続中のようです。
この決定は、国内のゲーム市場によるところが大きいと考えます。日本では家庭用ゲームが主流であり、海外よりもPCゲームを遊ぶ人が少ないそうです。それに加えて、PCゲームの売り上げマージンは、大よそ、販売元3:取次ぎ4:店舗3。市場が小さい上に、中間マージンをごっそり持っていかれるため、利益は非常に薄いです。そこで、利益を増やすために考えた策が取次ぎの排除なのでしょう。インターネットが普及しオンラインショッピングが盛んに行われる昨今、小さな市場において取次ぎの存在は最早不要とさえ言えます。国内最大級のオンライン店舗であるAmazonとの直取引に切り替えたのは、賢明な判断なのかもしれません。
近い将来、店舗からPCソフトが消え去る日が来るのでしょうか。かつて、フロア一面に陳列されたゲームパッケージを眺めつつ、大金を握り締めながら、長時間、何を買おうか真剣に悩んだ日々を思い出します。あの至福のひと時を、もう味わえないのかと思うと少し残念でなりません。実際にパッケージを手に取り、その重さと匂いを肌で感じ、遊んでいるときの光景を想像しながら品定めする。そんなワクワク感は、通販では体験できないですしね。