発熱外来の受診手続きとインフルエンザ検査手順

2009年6月12日、WHOが新型インフルエンザ(H1N1豚インフルエンザ)に関して、警戒レベルをフェーズ6(パンデミック)に引き上げました。そのため、37.5度以上の発熱がある患者は全て、医療機関に隔離施設されている発熱外来で受診しなければなりません。暑くなる7月~8月は食中毒や夏風邪の危険の方が高まりますが、秋以降のインフルエンザ流行を見据えて、日本では当分一般外来で診察は行われないでしょう。

そこで、実際に発熱してから慌てないように、発熱外来の受診手続きとインフルエンザ検査に至るまでの流れを予習しておきましょう。なお、これは私が実際に体験したままを記載していますので、各地域や病院毎で手順や方針が異なる可能性がある事を断っておきます。

まず、高熱が出たら最寄の発熱相談センターに電話して指示を仰いで下さい。2009年6月時点の相談窓口は次のURLから検索できます。保健所や市役所等、複数の連絡先が存在する場合は、自分が信頼できる所へ相談して下さい。

都道府県による新型インフルエンザ相談窓口 (厚生労働省)

発熱相談センターに電話したところ、国内外の感染流行地域への渡航歴を訊かれました。行っていないと伝えると、「そのまま、罹りつけの病院で診察を受けてください」とのこと。最寄の総合病院へ向かいました。

病院内に入り通常外来受付で病状を話すと、マスクの着用を求められました。幸い、備え付けのマスクを手渡されたのですが、出来る事なら自前で用意したほうが良いでしょう。その後、問診表を書く暇も与えてもらえず、他の患者との接触を避けるように発熱外来に連れて行かれました。発熱外来の場所が予め分かっている人は、感染拡大を防ぐためにも、そちらに直行するのがベストです。

私の行った病院の発熱外来は、外の駐車場に設けられた仮設テントでした。係の看護師が1人常駐しており、問診表や検温に至るまで、全てをここで受け付けていました。暫くすると、一般外来業務の合間を縫って医師が診察に来ます。ゴム手袋にマスク、ヘアキャップ、防護服と、物々しい格好で出迎えてくれました。少しやり過ぎのような気もしますが、感染を防ぐためには仕方ないのかもしれません。通常通りに診察を受けて下さい。診察が終わると、残るは会計と処方箋だけです。発熱外来では、これらもその場で行う事になります。事務手続きが終わるまで待機していましょう。もし、高熱で待っていられないのなら、どんぶり勘定で一時支払いし、後日精算することも出来るようです。私のときは、受付が混んでいたのか、看護師が気を利かせたのか、額面に4000円と書かれた領収書を提示されました。明らかに保険非適用時の金額です。私は後日来るのが面倒だったので、時間がかかっても詳細な料金を算定してもらうようにお願いしました。

さて、肝心の新型インフルエンザ検査なのですが、発熱から24時間以上経過しないと、ウィルスが増殖していないためチェック出来ないそうです。簡易キットによる検査では、鼻の奥に細い綿棒を突っ込んで粘膜を採取する方法がとられます。この粘膜採取が結構痛いので覚悟が必要です。小指が最大限入る場所より更に奥、上顎骨前頭突起や鼻骨がある辺りまで綿棒が入ってきます。親指と人差し指で鼻をつまんだ時に固い骨が感じられる部分です。鼻の粘膜が弱い人は鼻血が出るかもしれないので注意。検査料は334点(3340円)でした。結果は30分もすれば出ますので、帰らずに待っていましょう。陰性であれば、そのまま帰れます。私も陰性でした。もし、不幸にも陽性と診断されても焦らないで下さい。改めて精密検査が実施されるので、その結果次第です。

以上が私が体験した発熱外来の記録です。発熱相談センター→発熱外来→インフルエンザ検査と言う流れを覚えておいて下さい。その他、新型インフルエンザに関する情報は、厚生労働省の特設ページをご覧下さい。

新型インフルエンザ対策関連情報 (厚生労働省)

ちなみに私の熱は最高38.3度。急激な高熱と激しい下痢から、食中毒だったと思われます。1週間強で快方に向かいました。

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