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Irrlichtコンペの作品勢揃い、初音ミクも参加!?

2008年12月にお伝えしたIrrlichtコンペのエントリー作品が発表されました。

Competition submissions! (Irrlicht Forum)

25日と言う短期間でありながらも10作品の応募がありました。作品は実際にダウンロードして自分の環境で動かしてみることが出来ます。全てソースコード付ですので、どのようにコーディングしているのか、じっくり研究するのもいいかもしれません。作品の動画はYoutubeの再生リストからも纏めて閲覧できます。

中でも目を惹いたのがUK出身のFMX氏の作品「Miku in Motion」。クリプトンのVOCALOID初音ミクを題材に、のどかなサイクリング風景を演出しています。ミクの歌はだいすけPの「初音ミクのうた」です。FMX氏は日本語も分かるようで、IrrlichtMLをアナウンスしているスレッドに何度か顔を出されています。

また、ミクの3DモデルはB@z氏が提供しました。彼はハンガリー出身ですが日本のサブカルチャーに精通しています。日本語を駆使し、2chで3Dモデラーを募集したこともあります。

彼らには、これからもこの路線で創作を続けて欲しいですね。応援しています。

Irrlichtコンペ開催、2009年01月12日締切

オープンソースの3DエンジンIrrlicht、その開発者の一人Bitplaneがバージョン1.5のリリースを記念してコンペを開催しました。

Irrlicht In Motion Competition (Irrlicht Forum)

コンペのテーマはインタラクティブデモ。Irrlichtの機能を使った革新的な映像デモが求められます。アニメーションメッシュ、カスタムシーンノード、シーンノードアニメーターやパーティクルシステム、これら考えられうるIrrlichtの能力を最大限に引き出すのが今回の目的です。

出品プロジェクトはIrrlichtと同様のライセンスにする必要があり、使用するリソースも自由に利用できなければなりません。ファイルサイズは20MB以下を推奨。評価はWindows環境で行われるため、Windows用実行ファイルを同梱しておくこと。もし、Windows OSを所持していないのなら、Windowsでもコンパイル可能なソースにしてくれさえすれば、コンペに参加出来ます。また、送付ファイルには出品プロジェクトに使われたテクニックや動作概要を示すドキュメントを添付して欲しいとのこと。更に他者のコードを借用するのであれば、その出処もキュメント等で明らかにしておいてください。

グランプリ受賞者には200ドルのPaypalキャッシュを授与。準グランプリにはAmazonからプログラミングかグラフィック関連書籍(60ドル相当)を授与、その他、評価の高い3プロジェクトには、irrKlang 3ライセンス(1470ユーロ相当)が贈られます。

審判役はプロジェクトチームのボランティアが務め、それぞれが10段階評価を下します。合計点数の一番高かったプロジェクトが勝者となります。もし、審判の環境で動かなかった場合は、評価が0になってしまいます。cygwinやVCランタイムが無くても動くようにしておきましょう。

そんなわけで、この年末年始にIrrlichtをいじる人は腕試しに応募してみては如何でしょうか。小規模なメガデモパーティだと思って楽しみましょう!

IrrlichtML 1.5を公開しました

2008年12月15日に公開されたIrrlicht 1.5を元に、日本語環境で使いやすいようにしたIrrlichtML 1.5を本日公開しました。

IrrlichtML 1.5の実行画面

今バージョンでは、EditBoxのMultiLine(複数行)とWordWrap(折り返し)に対応し、IMEコンポジションウィンドウが適切な位置に表示されるように調整しました。また、残念ではありますが、プリコンパイルDLLのDirectX 8サポートを打ち切りさせていただきます。理由は、私の開発環境がVC2008とDirectX SDK (Aug. -  2008)へ移行してしまったため、DirectX 8でのコンパイルが出来なくなってしまったためです。IrrlichtMLでDirectX 8を使いたい方は、お手数ながら各自で再コンパイルして下さるようお願いします。

JavaとIrrlichtを使って3Dアプリをウェブ配信するためのチュートリアル

Bright Hubと言う総合チュートリアルサイトで、JavaとIrrlichtを使用した3Dアプリケーションのウェブ配信方法が公開されました。

3D on the web with Java and Irrlicht - Getting Started (Bright Hub)

JavaとIrrlichtを使用した3Dアプリケーション

著者はMatthew Casperson氏。IrrlichtのJavaバインディングであるJirrでのプログラミングと、完成したアプリケーションをJavaのオンライン配信システムWebStartを使って公開する方法を詳細に解説しています。どのように配信されるか以下のページからデモを実行してみて下さい。

Jirr -Irrlicht Game Development Tutorials (sourceforge.net)

Java WebStartを使った3Dアプリケーションの配信

Java WebStartは、ダウンロードから実行まで、ほぼ自動で行われるため、ユーザの負担も軽く便利な配信方法です。ブラウザ上で実行出来るJava Applet程の手軽さはありませんが、知っておいて損はないでしょう。

Irrlicht1.5の変更点抜粋、VC6のサポート終了

オープンソースの3DエンジンIrrlichtのバージョン1.5公開に向けて、svnリポジトリにブランチが切られました。更にIrrlicht 1.5 betaとして現在までの成果物がパッケージされました。Irrlicht 1.5正式版は近日公開予定だそうです。

Irrlicht 1.5.beta Download available (sourceforge.net)

今回も多くのアップデートがなされています。目についたものを少し紹介します。

CreateDeviceのパラメータにbool SIrrlichtCreationParameters::IgnoreInput = false;を追加。独自にキー入力を制御したいときに使用。現在はX11環境のみ。Windows環境でも実装されれば、日本語入力のサポート手段として選択肢が広がりそうです。

更にIrrlichtで生成されるメインウィンドウも柔軟性が増しました。Windows環境においてユーザが自由にサイズ変更出来るようになります。関数ひとつで可否を設定可能。サイズ変更可能なときは、最小化ボタンも表示されます。他の作業をするときに最小化出来るようになり嬉しい限りです。

入力面も強化されました。Joystickの入力がサポートされたのです。これでゲームに使用される主な入力デバイス全てが手軽に使えるようになりました。但し、Windows環境下ではWin32 APIであるWindows MultiMedia API(winmm)が採用されているため、DirectInputやXInputよりも負荷が高くレスポンスが悪いかもしれません。

そして、プロジェクトファイル自体にも修正が加わりました。VisualStudioにて_IRR_STATIC_LIB_オプションを使った静的リンクが可能になります。このオプションを使用すれば、実行ファイルを配布する際にIrrlicht.dllを別ファイルとして同梱せずに済みます。

プロジェクトファイル絡みでもうひとつ。VC6のサポートが遂に打ち切られました。これに伴いVC6のプロジェクトファイル(.dsw、.dsp)が取り除かれています。今後は動作検証もされません。Visual Studio 2008のような新しい環境に早めに乗り換えましょう。

以上、Irrlicht 1.5の修正点抜粋でした。