2008年7月23日、フリーソフトとして最新版TrueSpace7.6がリリースされました。アカウントを登録するだけで、プログラム、マニュアル、豊富なトレーニングビデオを自由にダウンロードして使用することが出来ます。
TrueSpaceはCaligari社の3D統合環境でVersion7.5は595ドルでした。2006年4月には日本の代理店が取り扱い停止をしてしまいましたが、価格の割りに高機能なことから海外で根強い人気があります。2007年には旧版を期間限定で無償配布しています。今回はその最新版を提供するという大胆な行動に出ました。
TrueSpace7.6 (Caligari社)
Captain's Blog (Caligari社CEOのブログ)
では、登録からダウンロードまでの流れを見てみましょう。
trueSpace Download / Registration (Caligari社)
Caligari社のアカウントがある人は、ログインすれば即ダウンロード出来ます。未登録であれば右のSign Up Nowボタンを押し登録手続きを進めてください。
フリーソフトですが、無料なだけで製品には変わりありません。必要事項は全て登録してください。個人情報の流出が気になる人は諦めたほうがいいかもしれません。赤いアスタリスクが必須項目です。上から順に、アカウント名、パスワード、パスワード再入力、公開用ニックネーム、名前、苗字、市町村名を除いた住所、市町村名、県名、郵便番号、国名、E-mailアドレス、電話番号です。全て入力したら一番下のContinueボタンを押しましょう。
以上で登録手続きは完了しました。表示されたページから、TrueSpace7.6、マニュアル、チュートリアルビデオをダウンロードしてください。
さて、今回のフリーソフト化、もとい無償配布は販売戦略によるものです。というのも、Caligari社は2008年2月にMicrosoftに買収され、Virtual Earthと連携するアプリケーションになりました。これは商売敵のGoogle EarthとSketchupに対抗するためです。Virtual Earth, An Evangelist's Blogでも、その意気込みが感じられます。今後、有償のプラグインや、トレーニングチュートリアルも販売される予定なので、本体のみで物足りなくなったら購入を考えてもいいかもしれません。何にせよ、高機能な3Dソフトを制限なく使えるのは有難いですね。
今や、普及価格帯のPCでさえ3D表示機能が標準で備わっている時代。ホビー用に低価格3Dソフトを販売する会社が増えてきました。それらは、機能やインターフェースも一昔前より遥かに洗練されています。そのため、セミプロ御用達であったTrueSpaceのような、4万~9万円台のソフトが淘汰されるのは必然かもしれません。3Dソフトが生き残る道は、提携も含めた低価格路線か、作業効率を求めるプロ向けの高価格製品、この2極だけになりつつあるようです。