American McGee's Alice(邦題:アリス イン ナイトメア)から10年、ルイス・キャロル原作のアリスをモチーフにした狂気の世界が帰ってきました。ファンには嬉しい新作です。
しかし、残念な事にゲーム自体の設定項目が極端に少なく、そのままでは十分に楽しめない可能性があります。そこで、現在までに確認された設定変更テクニックを以下にまとめてみました。随時更新します。
30fps解除
物理エンジンphysxにパワーを割く為かリフレッシュレートが30fpsに固定されています。違和感があるようなら解除しましょう。
C:\Users\ユーザー名\Documents\My Games\Alice Madness Returns\AliceGame\Config\AliceEngine.ini
上記ファイルをテキストエディタで開きます。[Engine.GameEngine]と言う項目を探し出し、次の一行を追加すれば30fps固定が解除されます。
bSmoothFrameRate=FALSE
垂直同期解除
上記30fps解除に加えてUseVsync=TRUEをFALSEに書き換えて下さい。ゲームを起動するたびにUseVsync=TRUEに戻されてしまうので、AliceEngine.iniを読み取り専用にすること。
起動ロゴスキップ
ゲーム起動時に延々と流れるnVidia等のロゴをスキップします。AliceEngine.iniから[FullScreenMovie]を検索。次の3行を削除するか行頭に";"(セミコロン)を付けてコメントアウトして下さい。
;StartupMovies=Intro_EA.bik ;StartupMovies=Intro_SH.bik ;StartupMovies=TechLogo_Short.bik
Window化
Windowモードで遊ぶための設定。AliceEngine.iniのFullscreen=TRUEをFALSEに変更。
ドレスパック解除
EA独占DLCのドレスパックが使えるようになります。AliceEngine.iniのGIsSpecialPCEdition=FALSEをTRUEに変更。ドレスデータは全ての製品に最初から入っているため設定はこれだけです。ドレスの選択はカーソルキーの左右のみ使えます。
Alice2から1を起動
AliceEngine.iniから[AliceGame.AliceGameEngine]を検索。Alice1Path=にAlice2からの相対パスでAlice1のフォルダを指定。以下のパスは一例です。
Alice1Path=..\..\..\..\..\Alice In Nightmare\
テクスチャ抜けの改善
VRAMの速度が遅いと画面の切替時にテクスチャが剥がれ丸坊主のアリスが表示されてしまうかもしれません。もしも、そのような現象に出くわしたら、AliceEngine.iniのPoolSize=140を320くらいに上げて下さい。
マウスの加速を解除
標準では、マウスの動かし方によってカメラの移動速度が大きく変わってしまうため、目が疲れて3D酔いすることもあるでしょう。次のファイルを編集して等速移動にします。
C:\Users\ユーザー名\Documents\My Games\Alice Madness Returns\AliceGame\Config\AliceInput.ini
上記ファイルのbEnableMouseSmoothing=TRUEをFALSEに変更。
ゲームパッドの振動無効
フォースフィードバック対応パッドを繋げていると強制的に振動してしまいます。AliceGame.iniの該当箇所を次のように変更。
ForceFeedbackManagerClassName=no.XnaForceFeedbackManager
字幕のフォントサイズ変更
AliceGame.ini のConsoleFontSizeを変更。小さい数値にする程、文字が大きくなります。
英語化
日本語環境にインストールすると強制的に日本語字幕になってしまいます。ですが、フォントは何の情緒もないゴシック体。内容も意味不明な直訳が見うけられ、御世辞にも良いローカライズとは言えません。
そこで英語字幕に変えてしまいましょう。フォントもアリスに相応しい装飾に変化します。レジストリを編集しますのでOSを壊さぬよう十分注意して下さい。
レジストリエディタを管理者権限で起動。次のエントリーを検索して下さい。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ (64bitの場合はWow6432Node\) EA Games\Alice Madness Returns
Locale=jaをen_USに変更。間違った値を入力するとカットシーンやNPCのセリフから字幕が消えてしまいますので、よく確かめて下さい。
無敵
ゲームが難しいときの最後の手段。AliceGame.iniの次の項目を適宜調整して下さい。
DamageMultiplierArray[0]=0.75 DamageMultiplierArray[1]=1.0 DamageMultiplierArray[2]=1.5 DamageMultiplierArray[3]=3.0 AliceWeaponDamageMultiplier[0]=1.5 AliceWeaponDamageMultiplier[1]=1.0 AliceWeaponDamageMultiplier[2]=1.0 AliceWeaponDamageMultiplier[3]=0.75
上からイージー・ノーマル・ハード・ナイトメアの敵から受けるダメージ倍率。下半分はイージー・ノーマル・ハード・ナイトメアの敵へ与えるダメージ倍率。
日本語文章変更
日本語ローカライズが気に入らない。そんなときは好きな文言に編集してしまいましょう。幸い、ローカライズファイルは次のフォルダに拡張子jpnとしてプレーンテキストで収録されています。
C:\Program Files (x86)\EA Games\Alice Madness Returns\Game\Alice2\AliceGame\Localization\JPN
有志による日本語化プロジェクト(海外ゲーム日本語化作業所)も参考にして下さい。
傘が開かない問題の一時凌ぎ
ゲーム進行上、傘が開かないと特定の敵が倒せなくなり、それ以上進めなくなります。原因は敵へのフォーカスが効かなくなること。フォーカスがないと傘が開けません。もし、フォーカスが機能しなくなったらキー設定画面を開き、フォーカスに適当なキーを入力した後、元のキーで上書きして下さい。これでフォーカスで敵をロックオンし、傘を開けるようになります。再度効かなくなったら、同様の設定を繰り返して下さい。もしくは、空いている別のキー(X等)にフォーカスを割り当ててやれば、再設定不要で遊べるようになります。
Alice1 HD化
Alice Madness returnsのEA独占特典は英語仕様American McGee's AliceのHD版です。しかし、旧販売パッケージでも簡単にHD化が可能です。傑作ローカライズと言われた日本語版アリス イン ナイトメアをHD画面で遊んでみるのもいいかもしれません。
Alice\base\config.cfg
上記設定ファイルを開き、次の項目を望みの解像度に変更。
seta r_customheight "1050" seta r_customwidth "1680"
お好みで、seta r_mode "-1"、FOVを106程度に設定。
まとめ
色々書いてはみたものの、海外パッケージを購入しても日本からは2011年7月21日まで遊べません。EAからのダウンロード販売も同様です。しかも、EAでは海外版と同じデータにも関わらず2500円高い価格が設定されています。現在のところ、安価ですぐに遊べる最良の選択はSteamからのダウンロード販売のみのようです。
Alice: Madness Retruns (Steam)
ちなみに内容は良くも悪くも前作から変化はありません。前作をプレイしていない人には退屈な作業ゲームになってしまうでしょう。その代わり、現在の技術で甦った狂気の世界は実に幻想的です。