2010年4月に公開したIrrlichtML 1.7.1。ここで纏めを兼ねて、今までのバージョンとの違いや既知の不具合等、詳細情報をお届けします。
「Irrlicht」タグアーカイブ
Irrlicht 1.6のFileOpenDialogで日本語が化ける原因
Irrlicht 1.6にはFileOpenDialogにANSIベースのマルチバイトパッチ#2450094が適用され、日本語表示が可能になっています。ですが、このパッチは残念なことにIrrlicht 1.5ベースまでしか対応していません。Irrlicht 1.6では文字化けしてしまいます。原因は、FileSystemの大幅改造により、CFileList.cppとCFileSystem.cppの処理が変わってしまったことにあります。
IrrEdit 1.5がリリースされました
2009年01月26日、3DシーンエディタIrrEditのバージョン1.5がリリースされました。先月リリースされたIrrlicht 1.5に対応しています。今回から.STLや.OBJのエクスポートが可能になりました。
また、近いうちにIrrlicht本体のアップデートも行われるそうで、バージョン1.5からの差分ソースが同梱されておりました。
Irrlichtコンペの作品勢揃い、初音ミクも参加!?
2008年12月にお伝えしたIrrlichtコンペのエントリー作品が発表されました。
Competition submissions! (Irrlicht Forum)
25日と言う短期間でありながらも10作品の応募がありました。作品は実際にダウンロードして自分の環境で動かしてみることが出来ます。全てソースコード付ですので、どのようにコーディングしているのか、じっくり研究するのもいいかもしれません。作品の動画はYoutubeの再生リストからも纏めて閲覧できます。
中でも目を惹いたのがUK出身のFMX氏の作品「Miku in Motion」。クリプトンのVOCALOID初音ミクを題材に、のどかなサイクリング風景を演出しています。ミクの歌はだいすけPの「初音ミクのうた」です。FMX氏は日本語も分かるようで、IrrlichtMLをアナウンスしているスレッドに何度か顔を出されています。
また、ミクの3DモデルはB@z氏が提供しました。彼はハンガリー出身ですが日本のサブカルチャーに精通しています。日本語を駆使し、2chで3Dモデラーを募集したこともあります。
彼らには、これからもこの路線で創作を続けて欲しいですね。応援しています。
Irrlichtコンペ開催、2009年01月12日締切
オープンソースの3DエンジンIrrlicht、その開発者の一人Bitplaneがバージョン1.5のリリースを記念してコンペを開催しました。
Irrlicht In Motion Competition (Irrlicht Forum)
コンペのテーマはインタラクティブデモ。Irrlichtの機能を使った革新的な映像デモが求められます。アニメーションメッシュ、カスタムシーンノード、シーンノードアニメーターやパーティクルシステム、これら考えられうるIrrlichtの能力を最大限に引き出すのが今回の目的です。
出品プロジェクトはIrrlichtと同様のライセンスにする必要があり、使用するリソースも自由に利用できなければなりません。ファイルサイズは20MB以下を推奨。評価はWindows環境で行われるため、Windows用実行ファイルを同梱しておくこと。もし、Windows OSを所持していないのなら、Windowsでもコンパイル可能なソースにしてくれさえすれば、コンペに参加出来ます。また、送付ファイルには出品プロジェクトに使われたテクニックや動作概要を示すドキュメントを添付して欲しいとのこと。更に他者のコードを借用するのであれば、その出処もキュメント等で明らかにしておいてください。
グランプリ受賞者には200ドルのPaypalキャッシュを授与。準グランプリにはAmazonからプログラミングかグラフィック関連書籍(60ドル相当)を授与、その他、評価の高い3プロジェクトには、irrKlang 3ライセンス(1470ユーロ相当)が贈られます。
審判役はプロジェクトチームのボランティアが務め、それぞれが10段階評価を下します。合計点数の一番高かったプロジェクトが勝者となります。もし、審判の環境で動かなかった場合は、評価が0になってしまいます。cygwinやVCランタイムが無くても動くようにしておきましょう。
そんなわけで、この年末年始にIrrlichtをいじる人は腕試しに応募してみては如何でしょうか。小規模なメガデモパーティだと思って楽しみましょう!