KAT loco

VRChat民希望の星KAT locoについてまとめた情報

VR用足踏み移動デバイスKAT locoに関して、今まで集めた情報をここにまとめて随時更新していく。

KAT loco(キャット・ロコ)は腰と足首にとりつけた加速度センサーで動きを検出、それをVR空間内の歩行動作に変換する機器だ。まだ開発中だが、モーションキャプチャー機能の実装も表明している。日本向けには、国内正規代理店である株式会社匠が販売、日本語翻訳、各種サポートを担当する。2019年1月より販売中。初期キャンペーン価格は税抜27,000円。

スペック

パッケージ内容腰センサー x 1個 / 足センサー x 2個 / PC用Bluetooth受信機 x 1台 / 足ストラップバンド x 2本 / 専用ソフトウェア / データ&充電用microUSB三又ケーブル / 受信機用USB-Aケーブル1.5m
センサーモジュール重さ:35g / 寸法:直径50mm x 厚さ24mm / 素材:ABS樹脂、LEDライト / 6軸センサー(6DoF) / 反応速度:20ミリ秒未満 / ストラップバンド長さ:34cm-48cm
受信機重さ:78g / 寸法:83x83x74mm / 素材:ABS樹脂
通信方式完全ワイアレス:Bluetooth 4.2 / 通信範囲:半径1-2m(1.5m推奨) / 付属専用受信機:USB 2.0以上 / 技適取得済 R 018-190355
バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー / 容量:370mAh / 持続時間:10時間使用可能 / 150時間スタンバイ可能 / 給電:フル充電まで2時間 / 充電電圧と電流:5V = 0.5A(2A MAX)
対応HMDOculus Rift (S) / HTC Vive (Pro, Cosmos) / Valve Index / Windows MR / Pimax他SteamVR対応製品 / Oculus Quest、PS VR対応予定
ソフトウェアSteamVR互換 / API公開予定 / Unity、UE対応SDK / キーボードモード、ゲームパッドモード / 日本語サポート
価格国内初期キャンペーン価格27,000円
その他保証期間:1年(ファンディング出資者は適用外) / 制限:1部屋につき1台のみを想定(複数台設置は非推奨)

使用感

東京ゲームショウ 2019にて、実際に体験してみたところ、 今までのコントローラー移動はなんだったのかと思う程、非常に気持ちよく自然にゲーム内を動き回ることが出来た。しかも、つけていることを忘れるくらい軽いのだ。進みたい方向へ自分の足を使って移動できるため、更に没入感が高まる感覚を覚えた。まさにVR天国への鍵となるデバイスではないだろうか。

ケーブルレスVRは天国VR天国

ただし、立って足踏みしていると、いつの間にか飛んでもなく離れた場所に移動してしまう。自分では常に同じ場所を維持していると思っていても、徐々に想定位置からずれていくのだ。使用するときは周りの安全に十分気をつけて遊ぶようにしたい。

VRでは周囲にご注意

また、激しく動き過ぎると動作がおかしくなることがある。具体的には真っ直ぐに前進したつもりが斜め前方へ進んでしまったのだ。聞くところによると、このような状況になったら、ゲーム内からいつでも初期化再調整できるそうだ。簡単に再調整可能であるなら、特に問題ないと思われる。

機器の構成は、腰、両足首の3ヵ所に丸いセンサーを装着、PCに専用Bluetooth受信機をUSBケーブルで接続する形。SteamVRからは1つの機器に見える。

この時の体験では機能抑制されていたが、足を横に出せば横移動、後ろに出せば後退も可能。詳しくは先述の動画を参照。

モーションキャプチャー機能

2019年末現在、開発段階であり、初期に確認できる映像はファンディング開始2日後に公開された6月12日の告知である。7月11日には次のように言及している。

Using the MOCAP function will be possible through adoption of a new wearing method that allows KAT loco to detect and recognize pitch and roll movement of the user’s thighs (Basic KAT loco set), or thighs and calves (expanded set). Based on their precise angle, posture and movement of the lower body can be calculated in real-time by our algorithms.

Official Results of the Stretch Goal Voting! YOU CHOSE BOTH!

"3センサー標準セットを太ももに着けるか、5センサー拡張セットを太ももとふくらはぎに装着し、ピッチとロールを検出。下半身の姿勢と動きをリアルタイムに算出する"としている。つまり、3センサーと5センサー、どちらでもモーションキャプチャーが可能なように考えているようだ。

更にFAQでは次のようにも述べていた。

If there is need for a more precise and complex mocap function , we are developing KAT loco to be expandable to 5 modules allowing you to crouch, sit down, lay down, kick and so on.

Could you please introduce more information about MOCAP?

5センサーでは、しゃがみ、座り、寝そべり(お布団トラッカー)が出来るよう開発中とのこと。

11月20日に"数週間から1ヵ月後に3センサーでのモーションキャプチャー機能をソフトウェアアップデートにより実装する"とコメントした。

the 3-sensor MOCAP System is now in late development and will be released within the next couple of weeks as a software update.

At the same time, the expanded version is still in development and even though at the moment we cannot provide a specific delivery date, we are working hard on releasing it as soon as possible.

Kickstarter KAT loco comment page

しかし、残念なことに、5センサーによる拡張モーションキャプチャーは、開発してはいるものの公開日未定だ。1部屋につき1台しか使えない可能性もある

why I can't use 2 pcs of KAT loco at the same area?

KAT loco is designed for home use ONLY and NOT for the commercial use, so you can't use 2 pcs of KAT loco at the same area by default. If there is any problem for using more than 2 pcs of KAT loco at home at the same time, please contact with KAT after-sales for technical support...

同じ空間でKAT locoを2セット使えないのはなぜ?

KAT locoは業務用ではなく家庭用です。そのため、規定では同じ空間で同時に2セット使うことは出来ません。もし、2台以上の使用で問題があれば、技術サポートへ連絡を...

KAT locoサポートページ (KAT VR社公式)

そのため、実装前に慌てて2台買うことは控えた方が良い。気長に待とう。

12月25日にはVRChatでの新たなモーションキャプチャー映像を公開した。設定方法が分かる画像も垣間見られる。VIVEトラッカーに比べると、その性質上、ある程度足が滑るのは仕方がないのかもしれない。

KAT loco Christmas Surprise – MOCAP System Coming SOON!

クラウドファンディングから現在までの流れ

2019年6月10日

KAT locoクラウドファンディング開始

VR用歩行デバイスKAT WALKを2015年に、その軽量版であるKAT Walk miniを2018年に発表した中国のKAT VR社、家庭用に超小型歩行デバイスとしてKAT locoを発表。KickStarterで出資を募る。

モーキャプ実装発表

突如、ストレッチゴールに存在していなかったモーションキャプチャー機能の追加を発表。先にファンディン中であったWalkOVRが、10日にモーキャプ実装を表明したことに触発されたものと思われる。わずか2日でデモ動画をアップ。センサー数は標準の3つではなく5つ装着。

2019年6月12日
2019年7月20日

KickStarterでのプロジェクトが成功

1,379人の出資者から182,581ドルを集める。価格は送料別79ドル~139ドル(15,000円)だった。内訳は米国489人、日本109人、ドイツ93人。圧倒的に米国が多いものの、日本人が2位に並んでいるのはモーションキャプチャー機能追加のおかげか。VRChat民多過ぎである。割合は8%。

日本国内に空売り転売ファンド登場

輸入会社リシェア(ココロックス)がGreenFundingにてKAT locoのファンディングを開始。価格は28500円~。定価33500円。サポート無しの空売り転売にしては高過ぎだと話題に。後にKAT VR社がtwitterで宣伝したことから、公式バックアップの元行われていると判明。日本国内で興味を持っていた人々の間に動揺が走る。ここでの購入者は49名。8月31日に終了。

2019年8月1日
2019年8月30日

パッケージ写真公開

KickStarter上で進捗更新。パッケージ写真が公開される。専用受信機が付属すると判明。

東京ゲームショウ 2019で体験展示される

TGS 2019にて、株式会社匠&KAT VR社スタッフによるKAT Walk mini、KAT locoの体験展示が行われ好評を博す。また、株式会社匠が国内正規代理店になったことが明かされる。これ以後の並行輸入は全てKAT VR社のあずかり知らぬものとなる。

2019年9月12-15日
2019年9月28日

Campfireに空売り転売ファンド再登場

GreenFundingの輸入会社リシェアが行っていた。KAT VR社、国内正規代理店ともに把握しておらず、寝耳に水。国内正規代理店が1社に絞られたため、このファンディングは非公式。契約的にNGである。製品調達方法は不明。トラブル防止の観点から注意喚起を促す。KAT VR社自ら、Campfireにファンディング停止を申し入れるも、完全停止ならず。1名購入済。All-In方式なので返金はされない。10月30日終了。

非正規販売の多さに改めて注意喚起を行う

商品が何ヵ月も届かないことで悪名高い輸入代行会社ヴェルテも取扱いを始めており、国内正規代理店より改めて注意喚起をする運びとなる。

2019年10月21日
2019年10月26日

日本語による最新情報が発表される

代理店がまとめた現時点の最新情報が公開。サポート状況、発売予定日、機能詳細について言及。モーキャプは開発中につき確かなことは言えない状態。

追加送料請求メールが届く

発送対象出資者へ、追加送料が別途必要な旨、通知が届く。国、特急便別に20ドル-60ドルと幅があり、混乱をきたす。3セット100ドル請求され怒る人も。人数により変動する料金のため、元々FAQに"送料後払い"と書かれていたが、大勢が見落としていた。

2019年10月27日
2019年11月1日

キックスターター組へ出荷開始

多数の製造ライン写真とともに発送開始の告知が出る。 出資時期が早い人から出荷。到着まで3-15日かかる 。初回は100セット未満。製造と発送を随時行うバッチ方式を採用。最終的に2000セット近く必要。

最初の受取り報告現る

60番台のドイツ在住者が到着報告。しかし、同日50番台でも発送メールが来ていなかったりと少なからず荒れた。

2019年11月16日
2019年11月19日

公式サポートページ公開

KAT VR社による英語サポートページが登場。マニュアル、インストール動画、ソフトウェア、FAQと充実の情報量である。

生産能力を増強

初回は100個程度しか発送できなかったものの、第2バッチから生産能力を増強。3~4バッチ以内に全出資者へ届けることを目指すとした。が、推定1000個出荷の第2バッチがギリギリ年内に発送できるかどうかである。そのため、全出資者への発送は2020年初頭にずれ込むことになった。

2019年12月
2019年12月末

グリーンファンド組が無事受取る

懸念されていたグリーンファンディングに出資した方々へ無事届き始める。

国内販売開始予定

先行販売台数は50台。初期キャンペーン価格27,000円。別途プレゼント企画あり(KAT loco10台、アマゾンギフト券予定)

2020年1月

生産体制

2019年11月1日より出資者への発送が始まっているが、生産状況は芳しくない。増産体制が整わず、初回出荷は100台弱に留まった。第2発送は11月中旬頃から数百個単位に増やして取り掛かっているものの、12月11日現在、発送には至っていない。数は推定1000個前後だと思われる。4発送目(4th batch)まで12月中には出資者全員へ発送したいとのことだったが、2020年へずれ込むことになった。

なお、この生産、発送の大幅な遅れにより、各国代理店向け一般販売分も2020年1月になると思われる。後発だったグリーンファンディング分は幸いにも2019年内に到着したようだ。

サポート

マニュアルや管理ソフトウェア、FAQ等は公式の英語サポートページを参照。その他、個別のユーザーサポート窓口は次の通り。

  • KickStarter:KAT VR社から直送。未着等の初期トラブルがあれば、国内正規代理店が厚意でサポートしてくれるとのこと。
  • GreenFunding:KAT VR社が責任をもって輸入会社に発送。その後は輸入会社次第。サポートも輸入会社から。
  • Campfire:非正規販売。注意喚起のおかげで出資者は増えなかったが、唯一の1名が入手できるかは不明。サポートは輸入会社。
  • 日本国内販売:正規代理店の株式会社匠により行われる。ソフトウェアやマニュアルの日本語化も担当する。保証期間は英語マニュアルによると1年。

まとめ

空売り転売業者に目をつけられたり、生産、発送が大幅に遅れる等、受難続きではあるものの、実際に体験してみた結果から、VR用歩行デバイスとして買って損はないと断言できる。全くケーブルが必要ない完全ワイアレスはすこぶる快適だ。但し、モーションキャプチャーだけが目的であるなら、実装まで待った方が良いだろう。KickStarterで宣言された機能ではあるものの、満足のいくものになるかは保証できない。まずは歩行デバイスとして楽しんで欲しい。

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